とある個人のお客様にお届けした時の出来事です。
立派なお宅に到着して呼び鈴を押すと、玄関から姿を現したのは、
数々の時代劇ドラマなどで活躍している大物俳優さんでした。
お荷物をお渡しすると
「あ!コレコレ!待ってた!」
「これが無くては始まらない!」
と、すごく喜んで頂けました。
そして、すぐに開封して
「これ持って行きな!」
と中から出てきたのは、とても高級そうなチョコレートでした。
ありがたく頂戴致しました。
そのチョコを手にした私に向かって、大物俳優さんは
「ところで、〇〇観てる?」
と、質問されました。
〇〇は恐らく現在放映されているドラマのタイトルとは分かったのですが
あまりテレビを観る方ではなく、そちらは観ていませんでした。
私は正直に
『テレビはあまり観ない方で、、、』
とお伝えしました。
「あぁそうか、最近の若者らしいね」
「いいんだよ、気にしないで」
と言って頂いたのですが大物俳優さんは、
私の手にしたチョコレートをジッと凝視されていました。
いたたまれなくなった私は
『ありがとうございました!失礼します!』
と勢いで、その場を失礼しました。
「おいしいからね!」
と去り際に声をかけて頂きました。
チョコレートは、少しビターな味がしました。
:::::::::::::::::